前もこのブログに書いたことがあるのですが、連続テレビ小説のヒロインは2パターンあります。一つは、運命に身を任せてその中で精一杯生きるタイプ。ヒロインで言うと
- ゲゲゲの女房の村井布美枝
- おひさまの陽子
- 梅ちゃん先生の梅ちゃん
- あまちゃんのアキ
- てっぱんの村上あかり
- カーネーションの小原糸子
- 純と愛の純
NHKはこの手のドラマが好きなんだけど、自己満足に終わっちゃってる。それは平清盛が低視聴率で評判になったし、龍馬伝も話題になったほどは面白くなかったということで立証されている。絶叫するパターンというのは、純と愛でもそういう場面が多くて、特にうだつのあがらない風間俊介は、ストレスが溜まるとなにかしら叫んでました。ただ、そういう状況って、普通はあまりない。そういう点からも純と愛は現実からかなり乖離していると思うのです。
運命に身を任せるタイプとしては、松下奈緒にしても、井上真央ちゃんにしても、堀北真希にしても清楚な女性が起用された。ストーリー的にはゲゲゲの女房にしても、おひさまにしても、梅ちゃん先生も、本当に普通の女性が自分なりに頑張って、自分の周囲の人達を幸せにするというストーリー。僕はおひさまで井上真央ちゃんの大ファンになったのですが、彼女はこのドラマがきっかけで大飛躍しましたね。この年、日本アカデミー大賞でも主演女優賞をとったし、年末の紅白司会にも選ばれた。
梅ちゃんにしても、その圧倒的な可愛さで大いに魅了をしたけど、ストーリー自体もコメディが入っていて大変面白かった。今も東京メトロのCMにでてるけど、本当にかわいい。少なくとも不快感は絶対に与えない。
そしてあまちゃんの能年玲奈ちゃんは、19歳ということもありますけど、清楚と言うよりもピュアさが実に素晴らしくて、今ものすごい人気になってます。若い子はこんなに透明感があるのかと、おじさんは見るたびに驚いてます。
あまちゃんの場合はストーリーがめちゃくちゃおもしろいということもあるけど、彼女を囲む人たちも本当に演技派で、大根役者が一人もいないと言うというのは、能年さんにすごくいい影響を与えてると思うのです。特に、宮本信子、渡辺えり、木野花といったコメディ映画にしっかり対応できる人たちがいるというのは大きいと思うね。それに小泉今日子という、希代のアイドルがいるということも能年さんにはすごくいい影響を与えてる、絶対。
このあまちゃんでは面白いことが起きていて、漫画家の人たちが、沢山あまちゃんのイラストを書いてるのです。Twitterで「#あま絵」「#あま絵祭り」でTweetしているのです。こんな例は今までにないんじゃないかと思うのですが、
http://matome.naver.jp/odai/2137007086707905301
http://matome.naver.jp/odai/2137008960112261701
なんと、あの江口寿史先生も参戦!
僕はこなみ詔子先生のアキが好きです。
で、ヒロインが運命を見に任せるタイプのドラマで共通しているのは、人を攻撃するというシーンがまず無い。もちろん、意見の対立とか親子げんかなどはあるにしても、精神的にも肉体的にも暴力シーンというのがないのです。
ところが、純と愛もそうだったし、カーネーションなどは怒りのようなものが、人を動かすエネルギーになっちゃってた。純と愛は、救いようがないというか、遊川和彦の人格的にいかれてるんだと思うんだけど、カーネーションにしても、主人公は辛さや痛みを自分が叩き上げるためのエネルギーになってた。このドラマの唯一の救いは、糸子のお母さん役だった麻生祐未と安田美沙子。この二人が天然ボケだったので、エキセントリック全開の尾野真千子のキャラを和らげていた。僕は、このドラマも全く共感出来なかったです。
それでも、尾野真千子はこのドラマをきっかけに大飛躍しましたよね。この前も福山雅治と共演した「そして父になる」がカンヌ映画祭で賞をもらいましたよね。大飛躍です。ただ、この人はアドリブがきくから、大泉洋との映画「探偵はBARにいる2」はすごく面白そうです。嫌いですけどね、この人笑
この一連のドラマがいいのは、あまりチャラチャラした人たちが出てこないというところかな。具体的に言えば、アイドル系の人たちがあまり出てこないということ。民放は夜のドラマになると、何かというとスマップとかジャニーズを使うけど、彼らを使うとドラマ自体がすかすかになることを知ったほうがいいと思うね。
個人的な結論をいうと、やっぱりヒロインは清楚な人で、のしあがらないストーリの方が見入っちゃう感じがしますね。