今朝のモーニングサテライトを見ていたら、ウォール・ストリート・ジャーナルがマイクロソフトへの提言という記事の紹介がなるほど!というところがあったので、ご紹介をします。
そのウォール・ストリート・ジャーナルの記事はこちら。
マイクロソフトのナデラCEOへ5つのアドバイス=WSJコラムニスト
で、ウォール・ストリート・ジャーナルは何を低減しているのかというと、
- ウィンドウズを無償化する(ただし、他はすべて有償に)
- 消費者向けの事業を忘れる
- パートナーを疎外するのをやめる
- マイクロソフトの将来はクラウドにあり
- 株主に問題が明らかになる前に行動する
というもので、まさしくその通りなんだけど、この会社の今までのやり方をもう一度見つめなおして改めて行かないと難しい感じがするのです。
マイクロソフトのタブレットSurfaceのセールスポイント
たとえば、昨日新しいマイクロソフトのタブレットの新製品Surface3が発表されました。今日の日経の記事にも掲載されてます。売り文句としては
- 薄い!
- 軽い!
- 12インチの大画面!
というものなのですが、重要なことが説明されておらず、それは何かというと価格がいくらかということです。
このハードの価格がまた破格でして、最低価格で9万1800円、税込みで12万744円。一番高いものになると、21万9,024円と、価格競争が進んでいると思っていたタブレットやPCのマーケットに反旗を翻すようなプライシング。マイクロソフトは競合のハードとしてMacBook Airをあげているのですが、88,000円で買えちゃうのです。この価格の付け方の神経がよくわからない。
この日経の記事でどういうことが書かれているかというと、タブレット自体が世界全体で売れなくなっているので、各社頭を捻っているというもので、それを敢えて高機能、ハイスペックで、高価格のハードを出すというのは、ある意味すごい挑戦だと僕は関心しているのです。
こうやって見るとウォール・ストリートの提言が特に急所を付いているのは、2の消費者向けの事業を忘れるというもので、マイクロソフトの売上の75%が法人向けなんだから、ノキアやXBOXもスピンオフしちゃえ!というものです。
他社の真似をし続けてきているマイクロソフト
マイクロソフトという会社は実に不思議な会社でして、自らイノベーションというものをしたことがない。他の会社が儲けているから、それに乗っかって、高機能にするということをずっとやってきたので、製品に関するコンセプトが全くなく、ただ力技で競合他社を潰してきたという歴史があります。その被害を受けたのは、Appleであったり、Netscapeであったり、一太郎のジャストシステムであったりしたんだけど、インターネットが多く浸透したことで、モバイルも失敗しているし、タブレットもこの体たらく。そもそもMSNやBeing自体がうまく行ってなくて、それはコンセプトが無いと同時に、インターネット時代に何がもとめられているのかということをおそらく理解してない。
この場合、インターネット時代において何がもとめられているのかというと、手間をかけさせないということなんだけど、おそらくマイクロソフトはそのことがまずわかっていない。それはWindowsにしてもOfficeにしても、利用者に負担をかけて当たり前というようなサービスや製品を提供してきた会社にはわからないだろうなと思うのです。
Surfaceにしても、売りがOfficeができる!というもので、要はタブレットでも仕事をしろって言ってるわけで、AppleやGoogle、Amazonのように音楽が聞けますよ!映画が見れますよ!というエンタメ系がトップに出て来ないのは、タブレットがどういう端末なのかと言うことがやっぱりわかってないということだと思うんですよね。あと数年でこちらも撤退する匂いがすごくします。