2013年12月20日金曜日

今年のベストアルバム

もう12月も後半に入ったので、エンタメ系で今年を振り返ろうと思いますが、特に音楽では素晴らしいアルバムに巡り会えたのは幸せな1年でした。特に良かったのが、洋楽で言うとワイナリー・ドッグス、邦楽ではいきものがかりの新作と絢香のカバーアルバムは、僕にとって出色の出来でした。

僕自身、洋楽は古いものしか聞かなくなっていたのですが、それは最近の海外のアーチストを聞いても、僕の感受性は刺激しなかったから。それは年齢的な問題もあって、新しい音楽への吸収性がなくなったのかなと思っています。

その例外としてここ数年で、新しく聴くようになったバンドでドリーム・シアターというバンドがあるんですけど、彼らは僕が音楽を仕事としてやろうとしていたら、絶対にこういう音楽がやりたいと思っている音楽が、まさしくドリーム・シアターが実現していて、僕はびっくりしたのです。

それは曲が良く、スケールがあって、演奏がうまいという点なんだけど、とにかくうまいし、かっこいいし、これはすごいなと思っていたのです。特に演奏に関して言うと、ちょっとロック界で彼らの右に出る人たちはいないほど、それはもう超絶のLIVEなのです。動画を紹介しますね。これは、何年か前の武道館で行われたフルライブ動画。すごいですよ。音楽的には、ハードロックとプログレを足して、それにジャズ系のテクニックを融合した音楽。なので、曲自体もすごい長いのですよ。これはロック界にはすごい挑戦だと思うのです。




そのドリーム・シアターのリーダーであったマイク・ボートノイというドラマーが、ドリーム・シアターを脱退して、そこでリッチー・コッツェンとビリー・シーンの3人編成という、実にシンプルなワイナリー・ドッグスというバンドを結成して、この3人が技術的にすごいメンバーであるということもあって、早速YouTubeで聞いてみたら、うまいし、かっこいいということで、早々にアルバムも聞いたら、久しぶりの大ホームランで、僕にとって愛聴盤となりました。とりあえず、動画を見てください。すごいかっこいい。


リッチー・コッツェンは、ギターはもちろんうまいのですが、このプロジェクトでもほぼ曲を書いているし、ボーカリストとしての声もいいし、久しぶりの大変なギタリストが登場してきたと思いますよ。ボーカル、演奏、曲が全ていい良質のハードロックです。最高です。

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いきものがかりと絢香に関しては、今年は僕にとって凄くラッキーだったんですが、それぞれLIVEも見ることが出来たということもあって、個人的にも思い入れの強いアーティストになりました。

いきものがかりの今年のアルバム「I」は、今まで彼らは数枚アルバムを出してきているけれども、僕にとってはこのアルバムが最高傑作という感じです。

彼らは、路上ミュージシャン出身なんだけど、リーダーの水野くんが自ら言ってるようにアップテンポの曲が実に多い。「ありがとう」とか「風が吹いている」とか、バラード系で佳曲が多いのですが、実はアップテンポの曲もずいぶんいい曲が多いのです。有名なところだと「じょいふる」とかはポッキーのCMでも使われて、ずいぶんメジャーです。

このアルバムでも「マイサンシャインストーリー」は日産のCMに使われているし、他には「モンスター」とか、本当にいい曲が収録されている。後は、恐らく水野くんが意識したと思うのですが、歌謡曲調のナンバーも何曲も入っていて、このアルバムはダメな曲が1曲もありません。それと吉岡さんのボーカルもどんどん上手くなってきている。声が凄くクリアなので、絢香とかSuperflyとか比べると目立ちませんが、相当なレベルのボーカリストだと思うね。

僕自身はいきものがかりがいいよという時は、ベストをおすすめしているんですが、このアルバムだけは本当にいきものがかり初心者の方にもおすすめしたいアルバムです。ちなみに僕はこのベストでいきものがかりに目覚めて、結局全てのアルバムを揃えました^^

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綾香も彼女のボーカリストとしても力量とコンポーザーの才能は買っていたのですが、ここ2枚ほどアルバムをゲットしていて、非常に気に入っているのです。その彼女がカバーアルバム「遊音倶楽部」を発表しました。

僕自身は少し音楽をかじってきたということもあって、カバーアルバムって全く評価をしてないのです。それはアーティストである以上、自分のオリジナルアルバムを出せよってことなんですよね。海外でもたまにあるけど、日本ほどじゃないと思うのですよ。僕はカラオケを自分で歌うのも、人の聴くのもいやですが、サザンの桑田がひとり紅白歌合戦とか言って、お金をとって自分のカラオケを聞かせるなんてふざけるんじゃねーという立場です。それを喜んでいるファンも居るんだから、アーティストにとってファンはありがたい存在だ。

たまたま、遊音倶楽部の曲目を見たら、なかなかいいセンスをしていて、これは絢香が歌うとどうなるのか凄く知りたくなって、聞いてみたら、これが大正解でした。絢香という人はすごいアーティストですね。何がすごいかというと、カバーアルバムというのは、所詮人の曲なので、自分風に消化するというのはかなり難しいはずなのです。プロである以上、やはりオリジナル曲にこだわるべきだしね。

徳永英明のカバーアルバムなんていうのは、ひどいもので、アーティストなのによくも恥ずかしげもなくこんなアルバムを出せると思うね。カラオケなんですよ。自分のカラオケを人に聞かせるなんて、アーティストの風上にも置けないと、僕は思うのです。いわば、こういうアルバムを出すということは、所詮企画モノなので、そういう企画に頼らなければいけないほど、自分の音楽の才能が枯渇していることの現れで、ずいぶん情けないし、恥ずかしい。この人はナルシストだから、更に始末が悪いです。

ところが、綾香の場合は、自分風に消化をしているので、原曲よりもずっといい。サザンやユーミン、ミスチルなども歌っていて、僕は彼らのことは嫌いだけど、絢香が歌う彼らの曲は凄くいいです。LIVEもこのアルバムが中心で演奏されましたけれども、実に良く出来ていて僕はますます彼女のことが好きになりました。

ちなみにカバーを自分なりに消化しているという点では、演歌の坂本冬美もすごい。彼女が歌ってブレイクした「また君に恋してる」は、もともとはビリー・バンバンの曲ですからね。それをあそこまで自分で消化したというのは、すごい。それと同じことをまだ30歳にも満たない出来ちゃっているというのは素晴らしい才能の持ち主だと思いますねえ。

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来年もいい音楽に巡り会えるといいなあ。