2013年4月29日月曜日

昨日の八重の桜ー長崎からの贈り物

昨日の八重の桜は、山本覚馬の存在が大きかったと言うよりも、存在感的には八重よりも大きい。これは覚馬を西島秀俊が演じているということもあるけど、歴史的に全く無名に近い覚馬を、歴史上に登場させるというのはNHKという大きなメディアしかやはり出来ません。


昨日の内容によると、覚馬は新式銃を手に入れるために、長崎に派遣される。そこで自分の眼病が既に尋常じゃない状態になっているということがわかった一方で、新しい銃の入手、新しい世界を見聞できたことが、その後の覚馬の人生に大きな影響を与えるということです。

ここで少し疑問を思ったのは、戊辰戦争というのは、兵力の少ない官軍は、戦意と兵器が幕府軍よりもはるかに上であるということが兵力の少なさをカバーしたということが通説になっている。ところが、昨日の覚馬をみていると、長崎で武器商人と知り合い、そこから新しい武器を入手したということになっていて、そうすると、会津戦争の惨敗というのは疑問が生じるのです。

というのは、先日今ハマっているものということで司馬さんの「峠」を取り上げましたが、ここで長岡藩の河井継之助は、戊辰戦争でも大きな戦いだった北越戦争で大活躍をします。つまり、世界でも数台しかないと言われたガトリング砲(マシンガンのはしり)を保有し、この最先端の武器によって、山県有朋率いる官軍を圧倒しました。それだけ武器の差というのは大きい。

そこでウィキペディアで山本覚馬のことを調べてみると、氷解。武器商人と買い付けの契約をしたけれども、納入が戦争に間に合わなかったということです。これがもし間に合っていたら、幕末ももう少し変わったかもしれない。ただ、武器納入の担当者であった山本覚馬は処罰されたでしょうけどね。

昨日の八重の桜で次回のあらすじで、徳川慶喜が大政奉還を口にしてましたね。来月は山場じゃないかなと思います。楽しみです。

ところで、八重の桜の視聴率がわるいということで、調べてみたら、確かに右肩下がりなのです。初回が21%だったのが、前回は13.8%。ストーリー自体は、実に面白いし、会津側から見た幕末史ということで、薩長史観じゃない歴史の見方は実に面白い。ただ、このドラマを見てて思うのは、ルックスの良い人を結構使っているんだけど、悉く大根役者。演技がひどい。

僕が見ててこれは大根だと思ったのは、
  • 長谷川京子(山本うら役)
  • 降谷建志(斎藤一役)
  • 黒木メイサ(中野竹子役)
  • 中村獅童(佐川官兵衛役)
  • 吉川晃司(西郷隆盛役)
  • 徳重聡(大久保一蔵役)
  • 加藤雅也(板垣退助役)
  • 村上弘明(松平春嶽役)
こんな感じかな。このように見事に美男美女なのです。しかし、演技がお粗末。綾瀬はるかや西島秀俊、長谷川博己が熱演しているんだけど、この美男美女はお粗末な演技で、緊張感がないといえばないかな。特に昨日の板垣退助と黒木メイサは相当ひどかった。この辺りがこのドラマの限界といえば限界。イケメンはギャラが安いのかなと思う。彼らを使うロジックがいまいち不明。