たけしさんの「間抜けの構造」によると、自分がどういう見られ方を意識しないで、発言をするということが間抜けだって言ってる。過去の例で言うと、鳩山元総理の最低でも県外発言や弟邦夫の友達の友達がアルカイダ発言など。今回の橋下市長の発言もまさに同じ類だ。
今回の橋下発言は、日本軍における慰安婦というものを容認するもので、その根拠はどこの軍隊でもやってるし、そもそも軍隊という組織にはそういう性的な対応を必要としているのに、なんで建前を言ってるんだということだ。
ここで橋下市長が間抜けなのは、こういうことを言ったら大騒ぎになるということがわかりきっているのに、敢えて言ってしまったということだ。案の定、韓国が文句を言ってきたし、国内でも女性の尊厳を踏みにじるものだと社民党などは大騒ぎしはじめた。また、みんなの党も選挙協力等はしないと言い始めた。
これに対して日本維新の会は、橋下発言を容認するグループ。これは国政に参加する前から日本維新の会に散会している大阪府会議員のグループと石原を中心とするたちあがれ日本のグループ。橋下人気で維新の会に参加した松野や小沢といったコウモリのような人たちは、火消しに大わらわだった。
ここで疑問が残るのは、橋下も石原も軍隊経験がないのに、どうして明確に軍隊には性的な問題が必要であるということが言えるのかということだし、こんなことを公の場で言うこと自体がお話にならない。軍隊にはそんなものは必要ないという建前論の機微がわかってないんだよね。これは、例えばシモネタを話して、それに引く女の人に対して、「おまえ、セックスしないとお前は生まれてこないんだぞ、なんで引くんだ?」という男みたいなものだし、妊娠している人捕まえてあなたセックスしたの?って普通言わないでしょう。
ところが橋下市長はその類を発言をを公的な場で言うのは、脇があますぎる。批判されるのは目に見えてるわけですよ。勉強は出来て実務は出来て弁は立つんだろうけど、自頭(じあたま)が悪い。これはたけしさんや阿川佐和子さんに教わらないとだめだね。
ただ、もしもだけど、そういう反応があるということを十分予想して、発言していたら、これはまた橋下市長を見直さないといけない。つまり、国内であっと言わせておいて、自分と敵か味方をはっきりさせようということであれば、それはそれですごいと思う。ただ、周りの動きを見ていると橋下市長自身の放言のような感じがする。
この発言によって橋下市長は国内外から批判されている。好意的だったマスコミも手のひらを返したかのように批判を始めた。橋下発言で特にひどかったのは、沖縄で頻発する米兵による婦女暴行事件をこれ以上起こさないために沖縄の米軍トップに風俗を利用してくれといいましたという発言。こういう微妙なところをストレートに言われても、はいわかりましたって相手は絶対に言わない。
こちらも、日本は売春が禁止されているけれども、実際にはソープランドというものがあり、そこではセックスというものが実際に行われている。ただ、それをおおっぴらにやっていると言っちゃえば、法的には禁止されているから警察も取り締まるけれども、そのあたりはあやふやにすることで物事をスムーズになっているという機微がわかってないんだよね。
この件で、日本維新の会は党勢を回復するというよりも衰退しそうだ。よくロシアやヨーロッパ等で政治が停滞すると、極右政党が登場するけど、日本維新の会も世界からそういう目で見られてるんだと思うね。新保守主義を標榜する人たちというのは、軍隊経験のない人がやたら恐慌。アメリカでもブッシュ政権はまさしくそうで、軍隊で戦闘を経験してきたパウエルさんが穏健派で、ブッシュやチェイニーはやたらミサイルを落としたがった。日本でも、安倍総理なんて全くその範疇の人だし、維新の会もそう。そういう人達に限って、誰かが攻めてきたらすぐ逃げちゃう。
維新の会は、国内外から批判され、マスコミからもギャーギャー言われている。よほど大きなことをしないと、この政党はもうだめじゃないかと思った。台風と一緒です。