2015年6月25日木曜日

朝ドラの「まれ」の視聴率が低迷している理由を考えてみた


NHKの連続テレビ小説「まれ」の視聴率が低迷しているんです。確かに日常的に毎日は見ているけれども、「おひさま」や「あまちゃん」みたいに何度も見たいとは思わないんですよね。そんな「まれ」の低視聴率について考えてみました。



まれの視聴率の現状


まれがスタートして半分話が進みましたけれども、確かに3週目から20%を割ってるんです。

視聴率
1週20.6
2週21
3週19.7
4週19.9
5週18.4
6週19.2
7週19.4
8週19.7
9週18.3
10週19.1
11週19.5
12週19.6


まず、朝ドラで20%を割るというのは、痛いところですね。もともと「純と愛」で一気にダメになった朝ドラでしたけれども、「あまちゃん」で視聴者を呼び寄せて、その後は安定してますよね。特に「花子とアン」はよく出来てるドラマでした。では、どのあたりが低迷しているのか、僕の独断と偏見ですが、

  • キャスト
  • ストーリー
  • ツィッターでのファンの声

から僕なりに考えてみようと思います。


まれのキャストはどうか


まれのキャストに関しては、主役の土屋太鳳ちゃんは、「おひさま」に出てる時から注目をしていてました。彼女は結構NHKから好かれていて、その後もNHKの地味なドラマに出ていて、「花子とアン」では花子の妹役を好演、そして、まれでは主役を射止めました。ドラマを見てると、土屋太鳳ちゃんはコメディも出来ますね。若いけれども、深い女優さんだと思います。

このドラマを見てて、おそらくブレイクするだろうと思うのは、清水富美加ちゃん。ドラマでは一子役を演じていて、小悪魔要素がバッチリでていて、この人は売れると思いますね。どういう役者さんかというと、今、ゲームのCMに出てますよ。


かわいいと思います。

ドラマを見てて、特にこれはひどいキャストだなと言うのはないです。やはり、問題なのはストーリーというかストーリーの展開が微妙な感じがするんです。

わかりにくさが顕著なまれのストーリー


まれに関して言うと、横浜編で一気に話がダメになったというか、どうしてそうなの?と思う展開が実はすごく多いんです。能登編だと、父親が夢ばかり追い続けるためにいつも失敗ばかりしているので、娘であるまれは、パティシエになるという夢が合ったけれども、「地道にコツコツ」をモットーに地元の役所に就職したという設定はすごく面白いと思ったんです。

それでも夢は忘れきれないからというので、パティシエになるべく横浜に行き、そこで有名パティシエの弟子になるという流れになりましたが、この後の設定が難解で、ここが視聴者が離れている原因のような気がするんですね。気になる点をリストアップしますと

  • オーナーシェフの池畑大悟が職人気質が強すぎる
  • 大悟の妻、輪子が経営している中華料理のお店の名前が「天中殺」
  • 「天中殺」がオドロオドロしい真っ赤な装飾
  • 矢野陶子がいじわる役が続いている
  • いくら腹違いでも兄を愛する妹
  • 口がきけないわけではないのに、喋らない高志

など人物の設定がすごくおかしいと僕は思うのです。

また、脚本家が社会のこと知らなさすぎる点もありました。まれが勤めているケーキ店は、シェフの大悟の職人気質が強すぎて、気にならないと平気でお店を閉店させてしまいます。しかも、原価を考えずにいいモノを作るので、赤字がどんどん膨らみ、結局お店に300万円の抵当権が設定され、その借金が返済できないので、銀行が抵当権を実行するよというシーンがありました。

今どき、300万円の抵当権を設定することはないし、延滞するから抵当権を実行するよというのもおかしい。それはお店が横浜の元町近辺にあるようなのですが、そんな好立地で300万しか抵当権が設定されてないのはおかしいし、まずは、桁が一桁違うんじゃないの?という感じがしました。

このように話の展開が、すごくひとりよがり的なところが多々あるんですよね。そうすると、見てる側はすごく疲れるのです。

ツィッターでもまれに厳しい声が


ツイッターで「まれ 視聴率」で検索をしてみると、厳しい声が目につきます。気になったツィートをご紹介します。

この人のように、嫌い!という人が出てくる事自体に問題があるような気がします。
僕もそう思いました。まさにこの人の言うとおり。ここでも、反感を買ってるんです。
そうですね。脚本は相当問題ありだと思います。

このように、色々と考えてみると、役者はすごく好演しているのですが、脚本が悪いということに行き着く感じがします。花燃ゆでもそうだけど、ドラマの肝は絶対に脚本。本がつまらないと視聴者の支持は絶対に得られないですね。

朝ドラはわかりやすさと人を殺さないことが大事


まれはこの後どういう展開になっていくかわかりませんが、まあ、おそらくパティシエとして独り立ちをするんでしょうけれども、わかりやすいドラマにして欲しいです。

あまちゃんがあれだけヒットをしたのは、これは見てる人も出演している人も言ってましたけれども、宮藤官九郎の本が面白いということでした。それとさらに言えば、あまちゃんの舞台は、東日本大震災という避けては通れない事実があり、それをどう描くのかというのは、多くの人が当時注目をしていました。ここでさすがと思ったのは、出演者を誰も殺さなかったということなんです。これはドラマでは出来そうで出来ないです。「死」というのは必ず出てきます。特に太平洋戦争が絡む必ず身内に死が訪れます。

あまちゃんの場合は、そういう悲しい事実が表現されなかったというのは、これは賞賛するべきところだったと思います。まれの場合も、おそらくそういうシーンはないにしても、全体的にわかりにくさがドラマを通じているところが多々見受けられるし、幸せになれる観も今のところ伝わらないので、そのあたりをきっちりしないとこれからも厳しくなるような感じがします。


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